関節の基礎知識

  1. 関節
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膝はどんな働きをしているの?

私たちの下肢には、股関節(こかんせつ)膝関節(ひざかんせつ)足関節(そくかんせつ)の3つの大きな関節があり、それぞれ下肢を動かす機能(可動性)体重を支える機能(支持性)の2つの大切な機能を果たしています。
その中でもひざ関節は下肢の関節の中心的な役割を担っています。ひざ関節の可動性は広く、たとえばひざの曲げ伸ばし(屈伸運動)では、歩行で約60度、しゃがむ動作で約100度、正座では約140度と言うように、広い範囲の屈伸運動を担っています。

可動性とともに関節の重要な機能である支持性に関してもひざ関節には大きな負担がかかっています。平地歩行時には体重の約1.5~2倍、階段昇降時では約2~3倍、走ったりする時には5倍以上もの力がかかる場合もあります。

膝の構造はどうなっているの?

ひざ関節は身体のなかで一番大きな関節で、「太もも」(大腿骨:だいたいこつ)「すね」(脛骨:けいこつ)の継ぎ目にあたり、さらに「お皿」と言われている膝蓋骨(しつがいこつ)の3つの骨から成り立っています。
大腿骨と脛骨、膝蓋骨と大腿骨の接触面(関節面)は関節軟骨(かんせつなんこつ)というクッションで覆われており、大腿骨と脛骨の関節面にはさらに半月板(はんげつばん)という三日月形のもう1つのクッションがあります。

そのほか、大腿骨と脛骨の間には靭帯(じんたい)といわれるひもが4本張っていて、この靭帯によりひざ関節の前後左右の安定性が保たれています。また、ひざを曲げ伸ばしする働きは筋肉や腱(けん)によって行われており、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)膝蓋腱(しつがいけん)はひざを伸ばす働きを、膝屈筋(ひざくっきん)はひざを曲げる働きを担っています。
さらに、ひざ関節全体は滑膜(かつまく)という薄い膜で裏打ちされた関節包(かんせつほう)という袋に包まれています。滑膜では関節液(かんせつえき)がつくられ、ひざの滑らかな動きや関節軟骨の栄養に大切な役割を果たしています。

膝の痛みの原因は?

ひざの痛みをもたらす疾患としては、さまざまなものが考えられます。
変形性膝関節症は最も頻度が高く、中高年以上の方で諸因なくひざが痛む場合、変形性膝関節症がまず疑われます。 2つめには関節リウマチなどの炎症性の疾患によるもの、3つめにはひざの周辺の骨折や、靭帯や半月板を傷めるなどの外傷によるものが考えられます。さらに子供などでは、成長にともないひざの痛みが生ずることもあります。また、頻度は稀ですが、ひざの部分に発生した腫瘍が痛みの原因となることもあります。

まずは、早めに整形外科を受診しましょう。そして、きちんと原因を突き止め、病状を把握したうえで適切な治療を始めることが大切です。

肩はどんな働きをしているの?

肩関節は人体の多くの関節の中でも実にユニークな存在です。ヒトは2本足の動物に進化する際に“手”という、いかなる精密機械もかなわないような自在な働きをする器官を発達させてきました。その“手”を最大限に有効に活用するため、肩の関節はヒトの持つ関節の中で一番自由度のある関節として変化してきたのです。この関節のおかげで肩につながる腕は、上げ下げはもとより前後左右360度に回転するなど運動範囲も運動量も多大になりました。地球の重力や頭部からの重みを受けつつ、腕の重量を支え、常に腕の動きをコントロールしている肩関節は、とても働き者の関節といえます。

肩の構造はどうなっているの?

肩は「肩甲上腕関節」、「胸鎖関節」、「肩鎖関節」の3つの解剖学的関節と、「肩甲胸郭機構」、「烏口鎖骨機構」、「肩峰下滑動機構」の3つの機能的関節から構成される複合関節ととらえられます。

これらの6つの構造のすべてが調和のとれた連動をすることによって、腕のさまざまな動きが可能となり、さらに肩関節の周囲は僧帽筋、三角筋などの筋肉が取り巻いて、関節の動きを支える役目を果たしています。また、肩には広範囲な動きを円滑に行うための潤滑装置として、人体最大の滑液包が存在します(下図)。滑液包の内壁は滑膜でおおわれ、滑液、リンパ液で満たされています。

肩が痛む原因は?

肩の痛みの代表は肩関節周囲炎
私たちがいろいろな動作や仕事をするときには、肩の関節の可動域が広いだけでなく安定性も要求されます。この相反する働きのバランスが壊れると障害が発生します。
肩の痛みで代表的なものは、いわゆる「五十肩」といわれる肩関節周囲炎。老化が原因とされ、大半は時間が経過すると自然に治癒するものとして江戸時代から知られていました。運動選手などに多い肩の障害や、頸椎症に代表される首や脊髄の病気が原因で肩の痛みが発生することもあります。また精神的ストレスからも肩や首の痛みを感じることもあります。

関節の痛みの原因

関節は骨と骨のつなぎ目で、動くこと(可動性)と支えること(支持性)という2つの大切な働きを持っています。わたしたちの身体には約140もの関節があり、それぞれの部分で関節の大きさや形は少しずつ異なっています。関節痛とは、何らかの原因で可動性と支持性という関節の基本的な働きが障害されたときに起こってきます。

加齢による関節の変化

私たちの身体は、加齢とともに様々な身体機能が少しずつ低下してきます。関節は骨と骨のつなぎ目で、身体を動かす機能(可動性)と身体を支える機能(支持性)の2つの大切な働きを担っており、日常生活動作において常に動き、体重を支えるという過酷な環境にさらされています。

関節の加齢による変化は、関節表面を覆っている軟骨の磨耗(まもう:すり減り)や変性(へんせい)に始まりやがて土台の骨そのものの変形を生ずるようになり、これを変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)と言います。

変形性関節症ではその進行の程度によって関節炎(かんせつえん)という炎症が生じ、関節の痛みや腫れなどの症状が現れます。また、骨折や靱帯損傷、軟骨損傷など関節の大きな外傷の後では、比較的早期に変形性関節症の変化が生ずることがあります。

その中で、最も頻度が高いもののひとつが、変形性膝関節症です。

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